昨今、プログラミング技術の習得が重要になってきました。それに合わせてプログラミング学習を始めようとしている人も多くいます。
しかし、プログラミング言語ってたくさんあって、どれを学習すべきか悩んでいる人もたくさんいるでしょう。いざネット検索してみるとこんな感じじゃないですか?
- Pythonが学習しやすくて良いぞ!
- Javaは幅広く使われているから良いぞ!
- これからの時代はGoだ!
等々…
「結局どれやねん!」と思いますよね。
また、多くの言語がオススメされている中、不思議なことにC言語をオススメしているページは少ないんですよね。しかし、私は言いたい!初心者だからこそC言語を学習すべきだと!
ここではシステムエンジニア歴14年の私がC言語を学習すべき理由、そして、効率的な学習方法を紹介します。
ちなみに私がよく使う言語は下記通りですが、C言語を学習済みだったからこそ他の言語もスンナリと吸収することができました。
- C
- C++
- Java
- Python
- Swift
- Go
C言語ってどんな言語?
まずはC言語について簡単におさらいしておきましょう。
C言語は1972年に誕生したプログラミング言語です。2021年現在から見ると来年で50周年。あもう半世紀近く現役で採用され続けている歴史が長い言語です。
プログラミング言語の元祖と言っても過言ではない言語であり(実際にはCOBOLやFORTRANなどあるが)、多くのプログラミング言語はC言語の影響を受けています。たとえばC言語の後継である「C++」や「C#」はもちろんのこと、「Java」、「Object-C」、「Python」など、影響を受けていない言語はほとんどないでしょう。
C言語を学習すべき理由
ここから本題。なぜC言語を最初に学習すべきか、その理由を述べます。
理由1:すべての言語の始祖的存在
概要でも説明した通り、C言語は現在の主流プログラミング言語の始祖的な存在です。そのため、C言語を習得していると、他の言語を学習するときの習得もかなりラクチンになります。
これはC言語以外の言語にも言えることではあります。しかし、C言語が一番基本的な形なので、C言語を学習しておいた方が、後々あらゆる言語を学習するときに馴染みやすいです。
これは私の実体験に基づいたものなので間違いないと思います。私は大学でC言語を主として学んで習得しました。その後、社会に出てその他の言語に触れる機会が出てきたのですが、C言語を習得してるので簡単に馴染むことができました。
理由2:シンプル
SIMPLE
「C言語は難しい」、「C言語は複雑だ」と言われますが本当にそうでしょうか。いろいろな言語を触ってきた私はそう思いません。むしろシンプルだと感じています。
確かに学習し始めのときはPythonやRuby、Swiftは取っつきやすく簡単に動きます。しかし、学習が進んでいくにつれて複雑になり、こんがらがってきます。
これには理由がありまして、C以降の後発プログラミング言語は機能が豊富になっています。この機能の豊富さはすでにプログラミングを習熟している人にとっては有益ですが、学習する側にとっては邪魔になります。なぜなら、学ばなければならないものが増えるからです。
一方、C言語は機能が少ないです。その分プログラミングで不便に感じる場面もありますが、学習は簡単になります。学ばなければならないものが少なく済むからです。
少し分かりづらいかもしれないので、C言語とC以外の言語を料理に例えてみます。
(厳密に言えばちょっと違いますが、イメージとして捉えてください)
C言語は料理の基本となる「包丁」が用意されています。
包丁を使いこなすには多少の訓練と時間がかかります。しかし、包丁があれば皮むきもできますし、千切りもできます。包丁の使い方さえ覚えれば色々な切り方できるわけです。でも、扱いが少し難しいですよね。時には手を切ってしまうなんてこともあります。
C以外の言語は「包丁」ではなく、「ピーラー」や「スライサー」など、たくさんの便利な道具が用意されています。
「ピーラー」や「スライサー」を使えば簡単かつ安全に皮むき・千切りができます。しかし、それぞれの道具の使い方を学ばなければなりません。これが2つなら良いですが、数が増えると大変だと思いませんか?
このようにC言語は根本的な部分を学ぶことができ、かつ、学ばなければならないものが少ない言語と言えます。だって、包丁の使い方を学んでおけば「ピーラー」や「スライサー」の使い方はすぐにわかるでしょう。包丁を使って「ピーラー」や「スライサー」相当の動かし方をしているわけですから。
この点で見てもC言語を学んでおくことは有益なのです。
理由3:C言語は枯れている(良い意味で)
一見すると良くない印象を抱く「枯れる」と言う言葉。IT業界ではよく使われる言葉でして、「成熟して安定している」、「これ以上の進化はない」ということを表します。
C言語以外の言語は今も成長を続けています。さまざまな機能が追加されたり、修正を行ったりしています。つまり成熟に向かっている最中ということです。
これは学習においてはちょっと厄介なことになります。
たとえば、疑問点を調べていたとき「バージョンA」では「解決方法A」だが、「バージョンB」では「解決方法B」というように、バージョンによって解決方法が異なるケースがあります。
これはプログラミングをある程度習熟している人であれば判別できますが、学習し始めの人にとっては判別できず、何が正しい解決方法なのか混乱して、悩んでしまう時間が発生します。
その点、C言語は成熟しているので、お決まりの解決方法が固まっており、不要な混乱を避けやすい傾向にあります。また、公開されている情報も多いので、疑問に感じたときに解決しやすい傾向にもあります。
理由3:プログラミングに必要な知識が幅広く得られる
プログラミングはただコードを書くだけではありません。実行環境を整えたりすることも必要になってきます。この点でみてもC言語は得られるものが多いです。
言語によっては開発環境が簡単に整い、簡単に実行することができます。一見良いことのように感じますが、後々困ることになります。なぜなら、開発環境の構築方法を学ぶことができないからです。もし今後、他の言語を触ることが無いと言い切れるのであれば良いですが、そんなこともないでしょう。
だからこそ、C言語で一般的な開発環境の構築方法を学んでおくというのは、後々に役に立つのです。
C言語を学習したら、コードの書き方はもちろん、コードをコンピューターが実行できる形に変えるコンパイルの方法、コンパイル環境の構築方法、コンパイルしたものの実行方法など学習できるのです。
理由4:汎用性が高い
C言語は汎用性が高く、活躍する範囲はとても広いです。
- 組み込み
ロボットや家電、カメラなどの制御を行うプログラム - アプリケーション
ゲームや映像編集ソフトなどのアプリケーションプログラム - OS
LinuxやWindowsなど、コンピューターの基本的な制御を行うプログラム
上記で挙げた分野以外でも、C言語は多岐にわたって採用されています。したがって、C言語を習得しておけば活躍できる現場がたくさんあり、引く手数多となるでしょう。
理由5:安定した需要
求人情報を見ると、JavaやPython、PHPといった言語の需要が多いように見えます。しかし、現場で使用されている言語はC言語またはC++言語が多いです。
これは先ほどの汎用性が高いという点が関連していまして、あらゆる分野で活躍するC言語は多くの現場で求められる言語になります。
また、C言語の将来性についてですが、しばらく安泰とみて良いでしょう。IoTが促進されている現在、C言語を使った組み込み分野の需要はどんどん増しています。この需要の増加は今後ますます増えていくと思われるので、C言語はまだまだ活躍することになるでしょう。
理由6:コンピューターが理解できる
C言語の学習を進めていくと、コンピューターを直接触るような操作を学ぶことができます。ポインタやアドレス、レジスタといったものがそれに当たるのですが、これはコンピューターの核に近い部分を操作します。そのため、コンピューターの動きを理解することにも役立ちます。
C以外の言語は核となる部分を触らないように隠蔽しています。隠蔽している理由は簡単で、核となる部分を触ると予期しない問題を引き起こしやすいからです。つまり、より安全にプログラムを組むことができるわけです。
しかし、プログラミングを初めて学習する方にとって、隠蔽されていることは邪魔でしかありません。何がどうなって動いているのか想像できず、なんだか分からないけど動いているという状態になります。
つまり、「知っていて見えない」のと「知らないし見えない」では大きく違うわけです。したがって、コンピューターの核となる部分が見えるC言語を初めに学ぶべきなのです。
C言語の効率的な学習方法
ここからはC言語の学習方法について紹介します。といってもこれはC言語に限らず、どのプログラミング言語でも当てはまりますので、プログラミング言語を学習しようと考えている方は参考にしてください。
独学はほぼ無理
初心者が本気でプログラミング学習をしたいのであれば、C言語に限らずどんな言語であれ、独学での習得はほぼ無理と思って良いです。独学で習得するには、想像を絶するほどの根気がないと長続きしないでしょう。
なぜ長続きしないのか?
その理由は、わからないことが一気に押し寄せてくるからです。1つ解決すると、次にわからないことが出てくる。解決したと思ったら、またわからないことが…、これの繰り返しが嫌というほど出てきてウンザリします。少し想像しただけでも継続できないことがわかりますよね。
プログラミング学習は最初が肝心です。最初にある程度のスキルが身につけば、後はコードを書いていくことでスキルが勝手に向上していきます。しかし、この最初が乗り越えられず挫折する人が続出しています。
教えを請える環境を作ることが重要
この最初の難関を乗り越えるためには、「疑問を簡単かつすぐに解決できる環境」を作り出す必要があります。つまり、プログラミングを習熟した人に疑問をすぐ聞けるようにしておくということです。
といっても「プログラミングを習熟した人が周りにいない」という方がほとんどでしょう。そういう方はスクール(教室)に通うべきです。最初はお金を掛けてでも学習に勢いを付けた方が、時間と労力をムダにしない学習になります。
オススメのプログラミングスクール
いろいろなプログラミングスクールがありますが、C言語に力を入れているスクールは少ないです。エンジニア目線で見た結果、下記の2つがC言語学習に適したスクールです。
KENスクール
マンツーマン指導のスクールなので、疑問点などをすぐ解決することができます。また、プログラミング力向上に欠かせない「解決能力」のスキルアップにも力を入れているので、長い目で見て学習効果が高いスクールと言えます。
侍エンジニア塾
こちらもマンツーマン指導に力を入れているスクールであり、C言語の学習も行っています。現役エンジニアに不明点などを聞くことができるので、挫折しないように学び始めるのに適しています。
また、就職や転職、案件の獲得の方法についてもサポートしてもらえるので、学習した能力を発揮する場も作りやすいでしょう。
まとめ
C言語はプログラミングの基礎を学習する上で、非常に適したプログラミング言語と言えます。他の言語の学習で挫折してしまった人も、一度C言語に触れてみることをオススメします。「なんだ、C言語の方が簡単じゃないか」と感じ、プログラミング学習が捗るかもしれませんよ。
コメント